カスタマイズ 2023.10.04

パーマリンクとは?WordPressのベストプラクティス・変更手順を解説!

この記事を書いた人

土井 純也

WordPressスペシャリスト・エンジニア/株式会社e2e 取締役 / CTO

1985年北海道生まれ。
200社以上の大手上場企業のWordPressサイトの制作、保守・セキュリティをサポートしている。

【 展開しているサービス一覧 】
■WordPress開発サービス「wp.make
■WordPress保守/運用サービス「wp.support
■WordPressハッキング/緊急復旧対応サービス「wp.rescue
■WordPressバージョンアップ代行サービス「wp.versionup

WordPressの初期設定では、各投稿のパーマリンクには記事番号が含まれたURLが使われています。

このままでも問題はありませんが、サイトによっては別形式のパーマリンクに変更したほうがユーザーフレンドリーになり、長期的・間接的にはSEOに良い影響を与える可能性があります。

本記事では、パーマリンク設定を行う前に知っておきたい基本を紹介するほか、最適なパーマリンク、WordPressでの設定方法までわかりやすく解説します。

パーマリンクとは

パーマリンクとは、Webサイトの各ページに対して設定されている固有のURLのことです。パーマとはパーマネント(permanent=不変の)を省略したもので、基本的に一度設定されたら変わらないリンクという意味です。
パーマリンクとは

WordPressの初期設定では、システムが自動で採番する記事番号を用いたパーマリンクが使われています。
IDのパーマリンク

または管理画面から設定を変更することで、日付や投稿名を含めたパーマリンクなどに変更も可能です。
パーマリンクとは

WordPressのパーマリンク設定方法

WordPressでパーマリンクを設定する手順は、「パーマリンク設定画面でWebサイトに適した設定を選ぶ」だけです。

パーマリンクは以下の手順で設定できます。

【手順1】サイト全体のパーマリンク設定を変更する

WordPress管理画面から「設定」→「パーマリンク」を開きます。次に、6つのタイプ(後述)からサイトに適した設定を選び、「変更を保存」をクリックします。
サイト全体のパーマリンク設定を変更する

 WordPressで設定できるパーマリンクは、以下の6タイプです。
サイト全体のパーマリンク設定を変更する

初期状態では「基本」タイプが設定されています。これはドメイン名の後ろに「/?p=123」という記事番号がつく形式で、番号はWordPressが自動で採番します。

ラジオボタンで他のタイプに変更すると、既存記事も含めてパーマリンクの構造が自動で変更されます。
サイト全体のパーマリンク設定を変更する

※なお、理由は「WordPressパーマリンクのベストプラクティス」の項目で後述しますが、wp.geekでは、カスタム構造で「カテゴリー名/投稿名」を一般的にオススメしており、次点で「投稿名」のみを推奨しています。

【手順2】各ページのパーマリンクを手作業で変更する

パーマリンクに「投稿名」を含む設定を選択した場合は、注意が必要です。

「投稿名」は日本語で設定する場合が多いと思いますが、パーマリンクにも日本語が設定されてしまいます。

SEO的には問題ないとGoogle公式の発言もあるものの、日本語パーマリンクはURLを貼り付ける際などに、記号が入った複雑で長いURLになるため、ユーザーフレンドリーの観点からは推奨しません。
各ページのパーマリンクを手作業で変更する

パーマリンク設定に投稿名が含まれる場合、URLが長くなるのを防ぐためにWordPressの投稿画面で個別にパーマリンクを編集する必要があります。

記事にタイトルを付けた後に「下書き保存」をクリックすると、設定したパーマリンクに変化します(画像はパーマリンク設定を「投稿名」で設定した例です)。
各ページのパーマリンクを手作業で変更する

画面右側の「URL」欄に表示されているURL部分をクリックするとパーマリンクが編集状態に変わります。適切な文字列を設定して範囲外をクリックすると変更が反映されます。
各ページのパーマリンクを手作業で変更する

WordPressパーマリンクのベストプラクティス

パーマリンク設定は、どれを選ぶのがベストでしょうか。
サイトの性質や運営状況によって最適な設定は変わりますが、いずれにしても記事を閲覧するユーザーの利便性と、運用する側の運用しやすさのバランスを考慮して決めるのがおすすめです。
WordPressパーマリンクのベストプラクティス

基本は「カテゴリー名/投稿名」

パーマリンク設定は複数あり、どれを選べばよいかわからないという方は、「カテゴリー名/投稿名」を選ぶことをおすすめします。国内のWebサイトでも多く採用されている設定です。

カテゴリー名が含まれるためサイトの構造が直感的に理解しやすいことに加え、投稿名を英単語にすることでページ内容もイメージしやすいのがメリットです。

特にECサイトやカテゴリーで階層に分けられたポータルサイトなどは、わかりやすいだけでなく、運用する側にとってもページを管理しやすい利点があります。

ニュースサイトなら「日付/投稿名」

ニュースサイトは、「日付/投稿名」を組み合わせたパーマリンクがおすすめです。サイトの性質上、いつの情報かが重要になるためです。

ただ、日付だけだと内容が推測しにくいため、投稿名も加えるのがおすすめです。

ニュース記事の投稿数が多く、投稿名をつけることが難しい場合は、「(日付)-(No)」のように一律の命名ルールを用いるのも良いでしょう。

注意点として、過去記事を更新する可能性があるページに日付を含めたパーマリンクを設定すると、記事を更新してもURLに含まれる日付は更新されないため、ユーザーに古い情報だと誤認される可能性があるためおすすめしません。

記事数が多い大規模メディアなら「idのみ」

1日に公開する記事数が多いサイトは、「idのみ」のパーマリンクが適しています。

投稿に対して手作業でパーマリンクを設定する作業は手間がかかり非効率なためです。

ユーザーフレンドリーな設定ではありませんが、管理・運用のしやすさを重視するならば「idのみ」がおすすめです。

担当者が多い・よく変わるなら「idのみ」

サイト運営の担当者が多いメディアや、変更が多いメディアも「idのみ」のパーマリンクが適しています。

社内でルールを決めて共有した場合でも、人数が多いと守られなくなりがちです。

さらに担当者の入れ替わりが頻繁な場合はルールの引継ぎがうまくいかないケースも見られるため、idのみのパーマリンクで手作業を挟まないほうが無理なく運用できます。

カテゴリー変更するなら「投稿名のみ」

将来的にカテゴリーを変更する可能性がある場合は、「投稿名のみ」のパーマリンクが適しています。

「カテゴリー名/投稿名」のパーマリンクを設定してしまうと、後からカテゴリー名を変更した場合にURLが変更してしまうためです。

カテゴリーが未確定のままブログを開始する場合や、後からカテゴリーを変更する可能性がある場合などは、「投稿名のみ」の設定にしておいたほうが無難です。

パーマリンク設定の重要ポイント

パーマリンクを設定する際には、以下の6つのポイントを意識しておくことをオススメします。

初期段階で設定しておく

パーマリンク設定を変更すると、URLが変更されます。途中でURLが変わると他サイトからもらっているリンクが無効になってしまうだけでなく、Googleからの評価もリセットされてしまいます。

そのためパーマリンクの設定は初期段階で行うことが重要です。投稿名のパーマリンクを英単語に変更する作業も新規投稿時に行います。

Googleの推奨項目を守る

Googleは、「GoogleにおけるURL構造のベストプラクティス」としてURL構造の推奨・非推奨要件を明確にしています。推奨要件を満たしたパーマリンクにすることで、Webページの視認性が高まりユーザビリティが向上します。

各項目を以下でご紹介します。
なお推奨項目のうち重要なものは別項にて解説します。

Googleの推奨項目

  • シンプルでわかりやすい語句をURLに使用する
  • ローカライズした語句をURLに使用する(該当する場合)
  • 必要に応じてUTF-8エンコードを使用する
  • 国別のドメインを使用する
  • gTLDとともに国別のサブディレクトリを使用する
  • ハイフン(-)を使用する

Googleの非推奨項目

  • ASCII 文字以外を URL に使用する
  • 意味のない長いID番号をURLに使用する
  • アンダースコア(_)を使用する
  • URL内の単語をつなげる

引用元:Google「Google における URL 構造のベスト プラクティス

ページ内容に合わせてシンプルに(Google推奨項目)

パーマリンクは、長いIDや、意味を持たない文字列の組み合わせよりも、意味がある単語を組み合わせることがおすすめです。

論理的で人間が意味を理解できるURLにすることがポイントです。

後述しますが、パーマリンクに設定した文字列自体にはSEOの評価向上など、直接的な効果はありません。

シンプルでユーザーにとってわかりやすいパーマリンクになるよう意識すると良いでしょう。

日本語は使わない

Googleは、「ローカライズした語句を URL に使用する」ことや「必要に応じて UTF-8 エンコードを使用する」ことを推奨しています。つまり、日本語URLは非推奨ではありません。

SEOの観点では日本語URLに問題はないにもかかわらず、日本語は使わないほうがよい理由は、ユーザーに対して不親切なためです。

日本語のURLはUTF-8に変換されてしまうため、URLが文字コードの羅列になり視認性が低下します。さらにコピペする際にURLが長いと、わかりにくさや見栄えなどの理由からユーザーに敬遠される可能性もあります。

これらの理由から、パーマリンクに日本語は使用せず、英単語に書き換えることをおすすめします。

単語はハイフン「-」で区切る(Google推奨項目)

パーマリンクを英単語で設定する際には、単語と単語の間は「ハイフン(-)」で区切ることを推奨します。

似た記号である「アンダースコア(_)」で区切られているケースも見受けられるので、以下、少し解説します。

Googleの動画では、「Googleとしては、アンダースコアでもダッシュ(ハイフン)、どちらでも良い」と言われていますが、Google検索セントラルでは、「ハイフン」が推奨、「アンダースコア」は非推奨と明示されています。

理由としては、検索エンジンが「ハイフン」であれば単語の区切りとして理解し、「アンダースコア」は区切りではなく意味のない文字として前後の単語を繋げて理解するため、とのこと。

確かに、区切り文字の前後の単語を繋げてしまうと、意味がわからない単語になってしまいますよね。

とはいえ、検索エンジンのWebページの理解力は日々高まっており、原則的には、実際のWebページ上のコンテンツで内容を判断しているため、「アンダースコア」を使っても大きな問題はないとは思います。

ただ、特別なこだわりがないなら、「ハイフン」を使用することを推奨します。

事前にルールを決めておく

手作業でパーマリンクを設定する際には、事前にルールを決めておくと作業者が迷わずに済みます。

特に多人数のチームで作業する場合は、ルールが決められていないと作業者によってパーマリンクの設定方法にバラツキがでます。

「メインキーワードをハイフンで区切る」「最大文字数は●●字まで」「単語は3つまで」などのルールを決めてチームで共有することで、統一感があるパーマリンクを設定できます。

パーマリンク設定はSEOに影響する?

パーマリンクを設定することで、SEOにどのような影響があるのでしょうか。

結論から言うと、「パーマリンクの変更はSEOには直接の影響はないものの、間接的には多少のプラス効果をもたらす可能性がある」という程度です。

SEOへの影響は一般的にはない

一般的に、パーマリンクを設定することでSEOへの直接的な影響はないと言われています。

初期状態のままパーマリンクを設定しているとサイト評価が下がるということはなく、英単語のパーマリンクに変更したからといって検索順位が上がることもありません。

間接的に考えられる影響

直接的なSEO効果はないものの、適切な形式のパーマリンクを設定することで間接的にはSEOに良い効果を与える可能性があります。

例えば、idのみのパーマリンクや日本語を含むパーマリンクは、見ただけでは何について書かれた記事かを推測できません。

しかし英単語を組み合わせたパーマリンクであれば、URLを見ただけで何について書かれた記事かを推測できます。

小さな違いですが、それによりクリック率が向上する可能性があります。

さらに、ユーザーがSNSで記事をシェアする際にもパーマリンクが影響を及ぼすことが考えられます。

例えば、日本語を含むパーマリンクの場合、コピペした際にURLが長く複雑になることで、投稿の見栄えが悪くなることを敬遠してシェアしないユーザーが出る可能性があります。

逆に、意味が推測しやすいパーマリンクはユーザーに安心感を与え、URLの共有にも抵抗がないでしょう。

こうした間接的な影響が、SEOに一定のプラス効果を与える可能性は否定できません。

パーマリンク変更に伴うリスクについて

パーマリンクは、基本的には一度設定したら変更しないことが推奨されています。

やむを得ずパーマリンクを途中で変更する場合は、以下のようなリスクが発生することに留意してください。

旧URLにアクセスできなくなってしまう

パーマリンクを変更するとURLが変更されます。

その結果、変更前の旧URLはリンクが切れて閲覧できなくなります。
(後述のリダイレクト等の対策が必要です。)

別のサイト・ページからの被リンクが無効になる

パーマリンクを変更して以前のURLが無効になると、他のWebサイトやSNS上で共有されていたリンクも切れてしまいます。これにより、他サイトやSNS経由のアクセス数が減少します。

さらにリンクされた数(=被リンク数)はSEOのなかでも重要な評価基準のひとつであるため、パーマリンクの変更によって被リンクが全てリセットされてしまうとSEOの評価が下がる可能性があります。

ドメイン全体でSEOに悪影響がある恐れも

サイト全体のパーマリンクを変更した場合、今まで積み上げてきたドメインのSEO評価がリセットされ、新しいWebサイトとして再スタートすることになります。このため、検索順位が大幅に下落し、アクセス数が激減するなどの大きな損失が生じる可能性があります。

パーマリンク変更のリスクを最小限にする方法

Webサイト運営においては、パーマリンクを変更せざるを得ない状況が生じることがあります。その場合、個別記事のパーマリンクを変更する場合は記事単位で、サイト全体のリダイレクト設定を変更した場合はサイト内にある全記事で、URLが変更することを理解した上で変更を決断してください。

パーマリンク変更時には、URLがリンク切れになるだけでなくSEOの評価もなくなってしまいます。リスクを最小限にするためにリダイレクトを設定することが必要です。

301リダイレクトを設定する

パーマリンクを設定してURLが変更した場合には、リダイレクト設定を行うことでリンク切れを防げます。

301リダイレクトは、恒久的に転送元のページから別のページへ転送するための設定です。被リンクを含めた旧ページのSEO評価も引き継ぐため、必ず設定しましょう。

以下の記事でリダイレクトについて詳しく解説していますので参考にしてみてください。

WordPressのリダイレクト設定方法を解説!プラグインあり・無し

まとめ

パーマリンク設定には複数のパターンがあり、どれを選ぶべきかは悩みどころです。wp.geekでは、カテゴリを変更する予定がある場合を除き、「カテゴリ/投稿名」のパーマリンクをおすすめしています。

重要なポイントは、初期段階で適切に設定を行うこと。

その他にも本記事で紹介したポイントを押さえて作業すれば、初心者でもスムーズに最適なパーマリンクを設定できます。

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