基礎知識 2024.08.21 2024.08.26
WordPressで簡単に会員サイトを作る方法を解説!テーマ・プラグイン使用
登録会員向けにサービスを提供する会員サイトは、情報発信の場としてだけでなく、顧客向けのサービス提供やマーケティングの活用にも役立ちます。オーダーメイドで開発する方法もありますが、WordPressを利用すれば、ユーザーとの関係強化や限定コンテンツの提供を目的とした会員サイトを低コストかつ迅速に構築できます。
この記事では、WordPressとプラグイン・テーマを用いて会員サイトを構築する方法について解説します。
目次
会員サイトがビジネスで有効な3つの理由
会員サイトとは、会員登録したユーザーに対してサービスや特別なコンテンツを提供するWebサイトのことです。企業は会員サイトを作成することで、課金型のサービス販売、顧客向けのサポート強化、コンテンツマーケティングなど、さまざまなビジネスモデルに役立てられます。
会員サイトがビジネスに貢献できる主な理由には、以下の3つがあります。
【理由1】ユーザーとのコミュニケーションを強化できる
会員に対して製品案内やイベント告知、最新情報などを定期的に発信することで、ユーザーとの関係性を強化できます。また会員限定のコミュニティを構築し、ユーザー対ユーザーでのコミュニケーションを強化することもできます。
例)会員限定の製品サポート、ユーザーコミュニティ
【理由2】リードが獲得できる
記事購読やホワイトペーパーの提供などと引き換えに、会員登録へと誘導します。会員に対して有益な情報を提供することで、企業・ブランドに対して好意的な感情を持ってもらい、最終的に商品やサービスの購入に繋げられます。
コンテンツマーケティングの施策としてよく見られる形態です。取得した登録情報は、マーケティングにも活用できます。
例)会員限定コンテンツ提供
【理由3】有料コンテンツの提供による収益化が図れる
費用を支払った会員向けに、動画、電子書籍、アプリケーションなどコンテンツやサービスを販売できます。物理的なモノではないため、配送や返品のリスクがないのが魅力です。
例)電子コンテンツ販売、企業向けのレポート販売
WordPressで会員サイトを構築する2つの方法
会員サイトには、ユーザー側でのログイン機能やマイページ機能、管理者側でのユーザー管理機能やコンテンツ制御機能などが必要です。
会員サイトを構築するには、会員サイト用に開発されたテーマを導入する方法と、必要な機能をプラグインで追加する方法があります。WordPressには豊富なプラグイン・テーマが用意されているため、コスト・開発期間を抑えながら必要な機能を追加して会員サイトを開発できます。
会員サイト用のテーマを導入する
EVERY、SHIPS、RIKYUなど、会員サイト用として開発されたテーマを導入することで、会員登録や会員限定コンテンツの配信が可能になります。
必要な機能をプラグインで追加する
WP-Members Membership プラグイン、Simple Membership、Groups、Ultimate memberなど、必要な機能を提供するプラグイン(無料/有料)を導入することで、ログイン機能や会員種別ごとのコンテンツ制御などが可能になります。
WordPressで会員サイトを実現するヒント
WoedPressではプラグインやテーマの種類を変えることで、さまざまなタイプの会員サイトを実現できます。ここでは、4つのパターンに合わせた会員サイト構築に適したプラグイン・テーマを紹介します。
【パターン1】登録者限定コンテンツを配信したい場合
一つ目は、企業向け製品に関する情報を提供する会員サイトを構築したいケースです。会員サイトの基本機能をもっとも簡単に追加できるプラグイン「WP-Members Membership プラグイン」を使用すると効率的です。
導入する製品 | ・プラグイン「WP-Members Membership プラグイン」 |
---|---|
実現する機能 | ・ユーザーログイン ・会員限定でページを表示 |
会員サイトの定番プラグイン「WP-Members Membership プラグイン」
引用:https://ja.wordpress.org/plugins/wp-members/
「WP-Members Membership プラグイン」は、会員登録機能や限定コンテンツの設定などが簡単にできるプラグイン。日本語対応済みで、会員サイトを作成する際の定番ともいえるプラグインです。以下のような機能を実現します。
- ユーザー登録ページの生成
- ログインユーザーにだけメニュー項目を表示
- 投稿やページをログインユーザーにだけ表示
- 新規ユーザー登録があれば管理者へ通知
【パターン2】会員種別で閲覧できるコンテンツを分けたい場合
二つ目は、会員を複数のグループに分けて、それぞれのグループで表示する内容を変えたいケースです。「WP-Members Membership プラグイン」では複数の会員グループを設定できないため、グループ数に制限がないプラグイン「Groups」を使用します。
導入する製品 | ・プラグイン「Groups」 |
---|---|
実現する機能 | ・ユーザーログイン ・会員グループの作成 ・会員グループごとにコンテンツ内容を制限 |
グループごとの制限設定が可能「Groups」
「Groups」は、複数のグループ作成ができるプラグインです。コンテンツの表示をグループごとに制御できるのが特徴です。
- ユーザーをグループ分けする
- グループごとにコンテンツのアクセスを制限
- ファイルのダウンロードをグループ単位で制限
【パターン3】登録者向けのWebメディアを構築したい場合
三つめは、会員限定のWebメディアを運営したいケースです。会員登録やマイページ機能を実装したテーマ「EVERY」を導入すると効率よく構築できます。退会時の通知や関連記事の表示、クリック認証などWebメディアに必要な機能が充実しており、プラグインで実装するよりも開発負担が少なくて済みます。
導入する製品 | ・有料テーマ「EVERY(エブリ)」 |
---|---|
実現する機能 | ・会員登録 ・ユーザーログイン ・プロフィールページの表示 |
高機能な有料テーマ「EVERY(エブリ)」
引用:https://tcd-theme.com/tcd075
「EVERY(エブリ)」は、会員サイトやWebメディアの開発をサポートする有料WordPressテーマです。数多くのテーマ開発を手掛けるデザインプラスが開発しており、会員サイトに必要な機能を網羅しています。
導入することで、以下のような機能を実現します。
- 会員登録、ログイン機能
- マイページ
- 関連記事表示機能
【パターン4】有料コンテンツを販売したい場合
四つ目は、サイト内で有料コンテンツを販売したいケースです。コンテンツの対価として金銭の支払いが生じる場合は、必要な決済機能を導入する必要があります。決済機能はプラグインでも実装可能ですが、万が一トラブルが起きた場合の影響度を考えると、専門知識が必要なため制作会社に依頼するのがおすすめです。
導入する製品 | ・外部のカートサービス(makeshop等)と連携 ・専門の開発会社に依頼 |
---|---|
実現する機能 | ・会員登録 ・決済機能 |
決済機能の選定について
WordPress会員サイトで決済機能を導入するには、「決済代行サービスを利用」「プラグインを導入」「ネットショップ作成サービスを利用」のいずれかの方法があります。サービスを導入する際には、個人向けであればクレジットカード決済、企業向けであれば請求書払いなど、必要とする決済方法を提供しているかどうか確認してください。
①決済代行サービス
クレジットカード決済を代行してくれるSquare、SBペイメントなどのサービスを契約し、購入ボタンをWordPress会員サイトにリンクさせる方法です。決済画面へリンクさせる方法や、決済用の専用URLをメールで会員へ送信する方法で決済サービスへと誘導します。クレジットカード情報は決済代行サービスのサーバーで保存します。
メリット
・複数の決済手段を一括で契約できる
デメリット
・決済手数料とは別にサービス利用手数料などが必要
②プラグイン
WooCommerce、Welcartなど、決済機能を提供するプラグインを導入する方法です。プラグイン側でクレジットカード決済やコンビニ決済などの決済方法を設定できます。
メリット
・管理画面がWordPressで完結する
・会員機能やポイント機能なども付随している
デメリット
・別途決済サービスまたは決済代行サービスの契約が必要
③ネットショップ作成サービス
BASE、STORESなど、商品販売に特化したサービスに商品情報を登録して、購入ボタンをWordPress会員サイトにリンクさせる方法です。
メリット
・簡単にクレジットカード決済を導入できる
・サポートが充実している
デメリット
・決済手数料とは別にサービス利用手数料が必要
・商品ページと購入ページの両方を作成する必要がある
WordPress会員サイトでトラブルにならないために気をつけたいこと
会員サイトを構築する際は、通常のWebサイト以上にトラブルには注意する必要があります。個人情報や購入履歴などのデータを管理することになるため、厳重なセキュリティ対策、適切なデータ管理体制が不可欠です。
セキュリティ対策はしっかりと行うことが重要
近年はサイバー攻撃のリスクは増大しており、どんなに企業が細心の注意を払っていても、被害を完全になくすことはできません。WordPressの会員サイトでは個人情報を扱うため、設定や管理には細心の注意が必要です。これらの情報が漏洩すると、企業の信頼を損なう可能性があります。
中には一つのサイトで起きた不正アクセスを発端として、同一サーバー上に保存されている他サイトの機密情報までアクセスされるケースも発生しています。もしこのような事態が発生すると、被害が拡大する危険があります。
特に最近は大規模な個人情報漏洩事件が多数発生しており、多くの人が個人情報を登録することに対して不安を抱えています。サイト運営側はユーザーの不安を払拭できるよう、脆弱性対策をはじめとした適切なセキュリティ対策を行うことが重要です。
決済情報などを扱う場合は制作会社に依頼したほうが安心
2018年より、EC事業者はクレジットカード情報の非保持化(機密情報を自社で保有する機器・ネットワークにおいて保存・処理・通過しないこと)が求められています。
外部決済サービス・カートサービス各社はカード情報非保持化への対応を案内しており、サイト運営側は必要な措置を取る必要があります。場合によってはサイトの設計や開発に影響するケースもあるため、会員サイトで決済が発生する場合は実績が豊富な制作会社に依頼したほうが安全です。
まとめ
会員サイトはユーザーとの関係強化や個人情報の取得など、運営する企業にとって多くのメリットがあります。WordPressには多数のプラグインやテーマが提供されているため、ゼロから開発しなくてもコストや開発期間を抑えて会員サイトを制作できます。
その一方で、会員サイトは通常のサイトよりもセキュリティ面でのリスクが高いという課題があります。ユーザーからの信頼を損ねないためには、社内での適切なデータ管理体制やセキュリティ対策をしっかりと行うことが重要です。不安がある場合は、専門スキルや知識を持った専門企業に依頼すると安心です。
WordPress保守・運用のパートナーなら「wp.support」にお任せ!
WordPressサイトを運用していて、以下のようなお悩みはありませんか?
- 管理画面を使いやすくしたいけれど、カスタマイズする時間や技術がない…
- サイトのUI/UXを改善したいけれど、自社内では難しい…
- WordPressサイトを高速化したいけれど、ノウハウがない…
- セキュリティ対策をしたいけれど、知識のある人材がいない…
- 日々の業務に追われて、バージョンアップなどの保守業務が放置気味…
- ちょっとしたトラブルを気軽に相談できる相手が欲しい…
「wp.support」は、WordPressのプロフェッショナル集団によるWordPress保守サービスです。
「セキュリティ対策」「バージョンアップ対応」「定期バックアップ」はもちろん、「電話サポートが無制限」なのでカスタマイズの方法やトラブル発生時にも気軽にプロに相談できます。
既に導入済みのお客様からも、
「些細なことでも気軽に相談できるパートナー的な存在」
「困ったら相談していいんだ、と気持ちが楽になった」
と大変ご好評をいただいています。
WordPress保守・運用のパートナーをお探しなら、ぜひお気軽にお問合せください。
バージョンアップが面倒だと思ったら WordPress保守・セキュリティ対策は『wp.support』にお任せ!
WordPressのバージョンアップやセキュリティ対策にお悩みではないですか?
面倒な保守・運用作業は全て任せて、コア事業に集中してください。
大手・上場企業100社以上のWebサイトの安全を守る、WordPressのプロフェッショナル集団が、あなたのWordPressサイトを守ります!
【対応範囲】
・WordPress、プラグインのバージョンアップ ・セキュリティ対策 ・継続的なバックアップ ・緊急時の復旧対応 ・技術サポート・電話/メールサポート無制限 etc...
WordPressに関することなら何でもご相談ください!