カスタマイズ 2025.01.16

WordPressのパターンとは?作成方法・使い方を解説

この記事を書いた人

土井 純也

WordPressスペシャリスト・エンジニア/株式会社デジタルアイデンティティ Tech Div.マネージャー

WordPress専門サービス「wp.make」を立ち上げ、事業責任者として200社以上の大手上場企業のWordPressサイトの制作、保守・セキュリティをサポート。2022年にエンジニアを統括するTechnology Div.を創設。

【 展開しているサービス一覧 】
■WordPress開発サービス「wp.make
■WordPress保守/運用サービス「wp.support
■WordPressハッキング/緊急復旧対応サービス「wp.rescue
■WordPressバージョンアップ代行サービス「wp.versionup

WordPressのパターンは、事前に登録しておいたレイアウトを呼び出せる機能です。何度も使うレイアウトや定型デザインを簡単に利用できるので、使いこなせると作業効率化に繋がります。

本記事では、パターンの基本から作成方法、実際の使い方までを詳しく解説します。初心者でもすぐに試せるよう、図を交えてステップバイステップで説明しています。

パターンとは?

WordPressのパターンは、複数のブロックを組み合わせたレイアウトを部品として呼び出せる仕組みです。デザインだけでなく、ブロック内のテキストや画像も登録できます。

もともと「ブロックパターン」「再利用ブロック」という名称でしたが、2023年にリリースされたWordPress6.3で「パターン」として統合されました。

記事の作成・編集時にパターンを使用することで、大きく2つのメリットがあります。

メリット1:再利用性
よく使用するレイアウトをパターンとして登録しておくことで、数クリックで簡単に利用できます。毎回同じレイアウトを作成する手間が省けるため、使用頻度が多いレイアウトを登録しておくと作業を効率化できます。

メリット2:一貫性
パターンとして登録して使用することで、誰が呼び出しても同じレイアウトになります。これによりデザインのバラツキを防げます。

WordPressパターンには「同期パターン」と「非同期パターン」の2種類があります。

同期パターンは、あるページで編集すると他のページにも変更が反映されるのに対し、非同期パターンは特定のページで編集しても他のページには影響しません。

パターンとは?

同期パターン

同期パターンは、登録内容を変更すると、該当パターンを使用しているページは全て変更内容が“同期される”タイプのパターンです。対象はデザインだけでなく、テキストや画像も変更した内容が反映されます。

非同期パターン

非同期パターンは、登録内容を変更しても、該当パターンを使用している他のページには変更内容が“同期されない”タイプのパターンです。挿入後は、通常のブロックと同じように扱えます。

パターンの登録方法

パターンは、あらかじめWordPressに登録されているパターンを選んで使用するほか、自分で好きなブロックを組み合わせて「マイパターン」として登録できます。ここでは、マイパターンとして登録する手順を紹介します。

同期パターンの登録方法

まず、エディター上でパターン登録したいブロックを作成します。それらをまとめて選択します。

同期パターンの登録方法1

オプションをクリックして「パターン作成」をクリックします。

同期パターンの登録方法2

パターン名を入力し、カテゴリーを選択します。「同期」トグルボタンがオンになっているのを確認して「追加」をクリックします。

同期パターンの登録方法3

名前 パターン名を入力します。後でパターンを使用する際に使います。
カテゴリー CTA(行動喚起)、Pages、Post Formats、お客様の声、カラム、ギャラリー、サービス、チーム、
テキスト、バナー、フォーム、フッター、ヘッダー、ポートフォリオ、ボタン、メディア、
音声、紹介、注目、投稿、動画、連絡先 のいずれから選択します。
同期 オン=同期パターン/オフ=非同期パターン のどちらかを設定。初期状態は「オン」の状態です。

非同期パターンの登録方法

非同期パターンの登録は、ほとんど同期パターンと同じです。「同期」トグルボタンをオフにした状態で「追加」をクリックすると、非同期パターンとして登録されます。

非同期パターンの登録方法

パターンの使い方

同期パターン、非同期パターン共に、通常のブロックと同じ要領で追加できます。WordPress管理画面でエディターを開き、「+」をクリックしてブロック挿入ツールを表示します。

パターンの使い方1

ブロックタブの隣にあるパターンタブを選択し、追加したいパターンが属するカテゴリーを選択します(または自分で追加したパターンは「マイパターン」に入っているため、マイパターンを選択)。右隣にカテゴリー内のパターンが表示されるので、該当するパターンをドラッグ&ドロップして追加します。

パターンの使い方2

同期パターンは「パターン」として、非同期パターンは「ブロック」として追加されます。

同期パターンの編集方法

同期パターンは、前述のとおり編集すると使用している全てのパターンが同期して変更内容が反映されます。しかし、一度パターンを解除することで変更内容を他のブロックに反映せずに、通常のブロックとして編集することができます。

同期パターンとして記事に追加したものの、個別に変更したいようなケースではパターンを解除する方法が役立ちます。

同期パターンとして編集する方法

この方法で編集すると、変更内容が同一パターンを使用している全てのページに反映されます。

同期パターンとして編集する際は、投稿や固定ページのエディターからパターンを選択して「オリジナルを編集」をクリックします。

同期パターンとして編集する方法1
パターン編集画面で内容を編集したら、画面右上にある「保存」をクリックして変更を保存します。

同期パターンとして編集する方法2

同期パターンを解除してブロックとして編集する方法

この方法で編集すると、変更内容は同一パターンを使用した他のページに反映されません。

同期パターンを解除してブロックとして編集する際は、パターンを選択してオプションから「解除」をクリックします。

同期パターンを解除してブロックとして編集する方法

解除後は、パターンから通常のブロックに戻ります。そのため、内容を変更しても他に影響しません。

同期パターンの具体的な活用シーン

同期パターンの具体的な活用シーン

使用頻度が高いテキストと画像の組み合わせや、サイト内のあちこちに設置したい告知など、「デザイン、コンテンツ共に共通化したい」「一斉に情報を更新したい」場合は同期パターンが適しています。

例えば、集客を強化するためイベント情報の露出を増やしたい場合、同期パターンを使うと同じレイアウト・同じ内容を簡単に設置できます。イベント情報を更新する際にも、同期パターンであれば一度の変更で全ての情報が変更されるので便利です。

その他、以下のような場合には同期パターンの活用がオススメです。

(他に同期パターンに適した内容)
・メルマガ紹介+登録フォームなど、定型のレイアウト・テキストで設置するコンテンツ
・自社製品の紹介や企業情報など、サイト内で内容を統一したいコンテンツ
・必ず記載が必要な重要事項や注意書き
・頻繁に使用するCTAボタン

非同期パターンの編集方法

非同期パターンは、追加した時点でブロックになっています。そのため、通常のブロックと同じように編集可能で、他のページには影響しません。

非同期パターンの具体的な活用シーン

非同期パターンの具体的な活用シーン
一方、定型デザインをテンプレート的に使用するときなど、「デザインを統一したい&コンテンツは都度変更する」場合は、非同期パターンが適しています。

例えば、キャラクター画像と吹き出しのセットを非同期パターンに登録しておけば、簡単にページに設置できるので便利です。追加後はブロックとして扱えるため、吹き出し内容を入力するのも問題ありません。

その他、以下のような場合には非同期パターンの活用がオススメです。

・複数の担当者が同じレイアウトでコンテンツを作成するためのひな型
・商品情報や担当者紹介など、いつも同じフォーマット・項目で入力するコンテンツ

まとめ

WordPressパターンは、知っているとWebサイトの編集作業が大幅に効率化できます。パターン登録作業も難しくないため、ぜひ、この便利な機能を使いこなしてください。

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