2021.11.29プラグイン
WordPressのClassic Editorの導入方法やGutenbergとの違い
2018年12月7日にWordPress 5.0がリリースされたことにより、Gutenberg(グーテンベルグ)と呼ばれる新エディタへ生まれ変わりました。
グーテンベルグは、固定・投稿ページの見出しや本文1つひとつがブロックで構成されており「ブロックエディタ」とも呼ばれています。
リリースから2年以上が経過したブロックエディタですが、実はあえて新エディタではなく、従来のClassic Editor(クラシックエディタ)を使用する方がいます。
2022年末までサポート期間が延長されるなど、使用されている方も多いようです。
本記事では、なぜクラシックエディタを使用するのか、双方の特徴について詳しく解説。
また、グーテンベルグから従来のクラシックエディタへ戻す方法についてもご紹介します。
双方の違いを知って、より使いやすいエディタを選択しましょう。
目次
1.WordPressのグーテンベルグ(ブロックエディタ)とは
上の画像は、投稿記事の編集画面をグーテンベルグ(ブロックエディタ)で表示しているものです。
最新版のエディタであるグーテンベルグは、2018年12月7日にリリースされた編集エディタのこと。
見出しや文章、画像などの各コンテンツを「ブロック」という単位で作成することで、WordPressの専門知識が乏しい初心者でも容易に扱えるようになります。
例えば、上画像のようにタイトル・見出し・文章が1つずつブロックとしてまとまっているため、位置を移動したい場合は、矢印をクリックするだけです。
HTMLやCSSなどの専門知識がないユーザーでも、気軽に投稿ページを編集できます。
従来のクラシックエディタでは、一度入力した見出しや文章のレイアウトを変更する場合、HTMLやCSSの知識が必要でした。
しかし、グーテンベルグなら、ある程度まで直感的に操作可能です。
1-1.グーテンベルグを使用するメリット
WordPressの新エディタであるグーテンベルグを使用するメリットについて解説します。
レイアウトが格段にしやすい
これまで主流であったクラシックエディタにおいても、ツールバーからレイアウトを変更することは可能でした。
しかし、写真や文字の配置などを柔軟に変更しようと思うと、どうしてもHTMLやCSSの専門知識が必要です。
一方、新エディタであるグーテンベルグであれば、ブロックエディタのレイアウト要素・カラムを活用することで、2〜4カラムに分けた表示も可能。
WordPressに関する専門知識が初心者であっても、ワンランク上のレイアウトを実装できるでしょう。
余計なタグが挿入されない
従来のクラシックエディタは、ツールバーも見やすく、初心者にとっても使いやすいエディタですが、特性上の課題もありました。
それは、投稿や固定ページの編集画面にコンテンツを入れた後、自動的に余計なタグが挿入されてしまうケースがみられます。
余計なタグが挿入されてしまうと、SEO対策の観点からも、あまり望ましいことではなく、編集画面から1つずつ削除をする必要がありました。
しかし、グーテンベルグにおいては、ブロックごとに要素を設定できるため、不必要なタグの修正作業が発生しにくいです。
これにより、SEO対策上も有利に働くほか、クラシックエディタと比較した場合の作業時間の短縮にもつながるでしょう。
執筆に集中できる
これまでのクラシックエディタに関しては、ツールバーが充実しており、文字の装飾やハイライトなども柔軟に設定できました。
しかし、編集画面を確認すると、ツールバーをはじめたくさんの機能が搭載されており、執筆スペースもその分、領域が狭いと感じます。
一方、グーテンベルグから導入されたブロックエディタに関しては、余計なツールバーが執筆スペースに表示されておらず、非常にシンプル。
結果として、執筆に集中でき、慣れてしまえば作業がしやすいです。
2.WordPressのクラシックエディタとは
こちらの画像が従来から利用されていたクラシックエディタです。
グーテンベルグとは違い、画面上部にテキストカラーや背景色、文字サイズを変更できるツールバーが設置されています。
グーテンベルグのように、見出しや本文を1つずつ直感的に並べ替えることはできないものの、Microsoft Wordのように手元で自由に編集できる魅力があります。
3.なぜグーテンベルグではなくクラシックエディタを使うのか
2018年12月にリリースされた新しい編集エディタであるグーテンベルグですが、実は、ユーザーの間で以下のような声が聞かれています。
- クラシックエディタから変わりすぎて操作がわからない
- クラシックエディタの方が使いやすかった
確かに、クラシックエディタからグーテンベルグに変わり、UI(User Interface)が大きく異なり、戸惑いを隠せない方も多いです。
そこで、このようなユーザーの悩みに向き合うため、WordPressの公式プラグインから「Classic Editor」がリリースされています。
出典:Classic Editor|WordPress.ORG 日本語
Classic Editorは、新エディタであるグーテンベルグに移行するまでの間、従来のクラシックエディタの機能を復元するためのプラグインです。
本来Classic Editorプラグインは、2021年末までのサポートとしてきましたが、少なくとも2022年末までサポートや保守が延長されることになりました。
※参考:Classic Editor プラグインの公式サポート期限更新
おそらくグーテンベルグではなく、クラシックエディタの利用を望む声が多数であったことから、このような対応に至ったのかもしれません。
このようにWordPressの編集エディタには「グーテンベルグ」と「クラシックエディタ」の2種類が存在しています。
最新版であるグーテンベルグについても慣れてしまえば、そこまで不便は感じません。
しかし、「どうしても使いづらい」と感じる場合には、Classic Editorプラグインを導入してみるのも良いでしょう。
4.WordPressにクラシックエディタを導入する方法
ここでは、グーテンベルグが慣れていない方のために、WordPressにクラシックエディタを導入する方法をご紹介します。
新たに「Classic Editorプラグイン」をインストールするだけですので、WordPress初心者でも非常に簡単です。
4-1.Classic Editorプラグインのインストールと有効化
それでは、クラシックエディタを使用するため「Classic Editorプラグイン」をインストールしていきましょう。
WordPress管理画面の左メニューから「プラグイン」→「新規追加」をクリックします。
すると、プラグインの新規追加画面に遷移しますので、右上の検索窓に「Classic Editor」と入力してみてください。
無事、Classic Editorプラグインが見つかりましたら、右上の「今すぐインストール」をクリックし「有効化」を選択します。
これでプラグインのインストールと有効化が完了しました。
4-2.記事の投稿画面をチェックする
続いて、Classic Editorプラグインが有効化され、記事の投稿画面に反映されているかをチェックします。
まずWordPress管理画面の左メニューより「投稿」→「新規追加」をクリックしてください。
すると、このように、投稿ページがクラシックエディタの編集画面に戻っていることが確認できます。
グーテンベルグのときには存在しなかったツールバーが挿入され、手元で直感的に、文字色やハイライトなどを設定可能です。
これで安心して使い慣れたクラシックエディタでWordPressブログを運用することができますね。
4-3.クラシックエディタとグーテンベルグを入れ替えるには?
クラシックエディタを導入できたのは良いけれど、グーテンベルグに戻すことはできるのだろうかとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
結論ですが「投稿設定」からエディタの選択が可能です。
エディタの切り替え方法を覚えておくと、今後グーテンベルグが主体になった際にも便利ですので、ぜひ参考にしてみてください。
では、WordPressエディタの切り替え方法について、解説していきます。
まずWordPress管理画面の左メニューより「設定」→「投稿設定」をクリックします。
すると、このように投稿設定画面が表示され「すべてのユーザーのデフォルトエディター」という項目にチェックが入っているかと思います。
現在は「旧エディタ」つまり、クラシックエディタに切り替えていますが、グーテンベルグをデフォルトにしたい方は、都度変更してみてください。
次に「ユーザーにエディタの切り替えを許可」という項目にチェックを入れると、記事ごとにお好きなエディタへ自由に切り替え可能です。
どちらか一方のエディタしか使わないという方は「いいえ」で良いと思いますが、記事によってエディタを切り替えたい方は「はい」を選択してください。
すべての設定が完了しましたら、画面左下にある「変更を保存」をクリックしましょう。
それでは、実際にエディタの表示がどうなっているのか確認してみたいと思います。
すると、デフォルトの設定を「旧エディタ」に変更したため、投稿ページがクラシックエディタで表示されていることがわかります。
また、同一画面の右下にある「ブロックエディタに切り替え」をクリックしてみると……。
このようにグーテンベルグに切り替えることができました。
また、グーテンベルグからクラシックエディタに切り替えたい場合は、画面右上の「縦3点リーダー」をクリックします。
そして、プラグインという項目が表示されますので、こちらで「旧エディタに切り替え」をクリックしましょう。
すると、無事グーテンベルグからクラシックエディタへの切り替えが完了します。
このようにブロックエディタが使いづらい方も「Classic Editorプラグイン」をインストールすれば、エディタに関するストレスが軽減します。
エディタの切り替えも非常に簡単ですので、ぜひお試しください。
まとめ
本記事では、2018年12月7日にリリースされたWordPressの新エディタであるグーテンベルグと従来から導入されていたクラシックエディタを比較しました。
そのなかで、ブロック単位で見出しや文章を挿入でき、WordPress初心者でも気軽に編集できるグーテンベルグは慣れてしまえば使い勝手も良好です。
しかし、従来からあるクラシックエディタからUIやUXが大きく変化したことで、使いづらさを感じるユーザーがいるのも事実です。
今後、移行期間を経てクラシックエディタからグーテンベルグへの完全なアップデートが予想はされますが、もし新エディタの使いづらさを感じる場合は、プラグインもおすすめ。
Classic Editorプラグインなら、使いづらさを感じるグーテンベルグから、一時的にクラシックエディタへと切り替えが可能です。
ぜひ、WordPressブログをスムーズに運用するためにも、お好きなエディタで編集を進めてみてください。