プラグイン 2023.11.30 2023.12.13
MW WP Formが開発中止に!使用者向けの注意点や代替プラグインを解説
お問い合わせフォームのプラグインであるMW WP Formが、開発中止されることが発表されました。
現在使用されている方は、今後どのように対応すべきか、どのプラグインへ乗り換えるべきか迷われていることかと思います。
今回はMW WP Formを使用している、主に企業担当の方に向けて、今後の対応や注意点、おすすめの代替プラグインを紹介します。
目次
MW WP Formの開発中止の概要
2023年9月、MW WP Formが開発中止予定であることを、開発者のキタジマタカシ氏が発表しました。
正式な開発中止日は未定です。
とりあえず、Smart Custom Fields と MW WP Form はクローズに向けて動こうと思います。どちらも公式ディレクトリでのユーザー数が一定を超えていて自分ではクローズできないということみたいなので、ちょっといついつにクローズしますと名言はできませんが、一応そういう方向性でいこうと思います。
— キタジマタカシ🐒Snow Monkey/unitone開発者 (@inc2734) September 9, 2023
公式ホームページにも、以下のメッセージが掲載されています。
MW WP Form の開発は脆弱性対応を除き停止しています。新しい機能が追加されたり、WordPress がアップデートするたびに動作確認をすることはありません。他のプラグインへの乗り換えをご検討ください。
(MW WP Form公式サイトから引用)
フォーム作成ができるMW WP Formは、インストール数が20万件を超える人気のWordPressプラグインであり、日本人が開発者ということもあって国内でも導入しているユーザーは多数いることかと思います。
そこで、現在MW WP Formを使用している方に向けて、今後の対応について説明します。
MW WP Form開発中止のポイント
2023年11月時点で判明している、MW WP Form開発中止に関するポイントを紹介します。
- 正式な中止日時は未定
- 現在は、脆弱性対応のみ行なっている(ただし個人ユーザー向け)
- 新機能の追加はなし
- 早めの代替プラグインへの移行を推奨している
- 特に企業は、すみやかに代替プラグインを導入すべき
特に注目すべきなのは、脆弱性対応はあくまで個人ユーザーを対象にしているという点です。
そのため、企業でMW WP Formを使用している場合、すみやかに代替プラグインへの移行することをおすすめします。
以下、MW WP Formのメンテナンスを引き継いでいる企業のコメントです。
MW WP Formのメンテナンスを弊社で引き継がせて頂くことになりました。
新機能の追加などは予定していないので、早めの移行を推奨する立場には変わりありません。
今回のメンテ継続の宣言は一般ユーザーさんを対象としています。制作会社さんは別のプラグインに移行しましょう。 https://t.co/PBC5hL5T0g
— モトハチ@Webの相談所 (@mt8_dot_biz) September 20, 2023
開発中止後にプラグインを使い続けるリスク
すでにMW WP Formをインストールしている場合、開発中止後はアップデートされずにそのままWordPress上に残ります。
アップデートされないWordPressプラグインの使用を続けると、次のようなリスクがあります。
WordPress本体やPHPのバージョンアップに対応できない
今後WordPress本体やPHPのバージョンアップがあっても、プラグインの動作確認が行われないため不具合が起こり得ます。
現在は問題なくMW WP Formを使用できていても、いずれは不具合が起こり、使えなくなる可能性が高いです。
また、MW WP Formを使い続けたいがために、WordPress本体やPHPのバージョンアップを保留にするのも得策とは言えません。
セキュリティ面が懸念される
プラグインの開発中止後は、新たな脆弱性が見つかったとしても修正されないため、セキュリティ面のリスクがあります。
MW WP Formでは脆弱性対応を続けるものの、あくまで個人ユーザーを対象としていて、最低限のメンテナンスのみを行うとされています。
お問い合わせフォームはユーザーの個人情報を取り扱うものもあるため、企業でMW WP Formの使用を続けるのはリスクが高いと言えます。
新たな機能が追加されない
開発が中止されたプラグインを使い続けていると、機能が古いままで更新されず、ユーザーにとって使いにくいサイトになる可能性があります。
ユーザーの満足度が下がるとアクセス数が減る、SEOの評価が下がるなどのリスクがあるため、サイト運営に悪影響を及ぼします。
MW WP Formの代替フォームプラグイン
では、MW WP Formの移行を考えている方のために、代替となるフォームプラグインを2つ紹介します。
本記事では、以下の2つのプラグインをおすすめします。
- 広く普及している「Contact Form 7」
- MW WP Formと開発者が同じ「Snow Monkey Forms」
各プラグインを比較した表は、次の通りです。
Contact Form 7 | Snow Monkey Forms | |
---|---|---|
有効インストール数(2023/11現在) | 500万以上 | 10万以上 |
設置・操作のしやすさ | ◯ | ◎ |
カスタマイズ性 | ◯ | △ |
クラシックエディターでの使用 | ◯ | ✕ |
確認画面・完了画面 | △ 別途プラグインが必要 |
◯ |
reCAPTCHA | ◯ | △ 別途プラグインが必要 |
バリデーションルールのカスタマイズ | ◯ | ✕ 必須項目のON/OFFのみ |
送信履歴の保存 | △ | 別途プラグインが必要 ✕ |
おすすめの方 | ・自由にカスタマイズしたい ・送信履歴を保存したい ・クラシックエディタで使いたい |
・フォームを楽に設置したい ・簡易的なフォームで十分 ・MW WP Formとコードに互換性があった方がいい |
【Contact Form 7】500万インストール以上の実績
Contact Form 7は、インストール数500万を超えるメジャーなお問い合わせフォームです。
基本的にはMW WP Formとほぼ同じ機能が備わっていますが、デフォルトでは確認画面の機能がないなど、一部の機能はプラグインで補う必要があります。
カスタマイズ性も高く、フォームを細かく設定したい場合におすすめのプラグインです。
送信履歴の保存機能が必須という方、クラシックエディターを使用している方は、Snow Monkey Formsでは対応していないため、Contact Form 7の導入をおすすめします。
Contact Form 7の使い方まとめ|設定方法・カスタマイズ・おすすめプラグイン
【Snow Monkey Forms】MW WP FORMと同じ開発者
Snow Monkey Formsは、MW WP Formと同じ開発者によるお問い合わせフォームです。
こちらはブロックエディターのみ対応しています。
「MW WP Formよりもサクッと簡単にお問い合わせフォームを設置したい」というニーズに応えて開発されただけあり、ブロックエディターを操作して感覚的かつ簡単にお問い合わせフォームを作成できます。
参考:https://snow-monkey.2inc.org/2020/04/07/snow-monkey-forms/
機能がシンプルで、簡易的なお問い合わせフォームで十分だという方にはぴったりのプラグインです。
一方で、バリデーションで設定できるのは必須項目の有無だけ、送信履歴の保存ができないなど、MW WP Formでしっかりカスタマイズをしていた方は不便に感じるかもしれません。
「Snow Monkey Forms」のフォーム作成方法!初心者向け解説
MW WP Formの開発中止に関するQ&A
最後に、MW WP Formの開発中止に関するQ&Aを紹介します。
いつから開発中止になる?
2023年11月時点では未定です。
ただし、すでに新機能の追加は停止していて、現在は最低限の脆弱性対応のみ行われています。
しばらくは使い続けても問題ない?
すぐに使えなくなるというわけではありませんが、公式は早めに代替プラグインへ移行することを推奨しています。
個人利用ならしても良い?
個人向けの脆弱性の修正などのメンテナンスは行われるため、個人で使用する分には問題ありません。
とはいえ、新機能の追加などは行われないので、代替プラグインへの移行が推奨されています。
代替プラグインは何がいい?
カスタマイズ性を重視するなら「Contact Form 7」、簡易的なフォームを簡単に設置したいなら「Snow Monkey Forms」がおすすめです。
詳細は、「MW WP Formの代替フォームプラグイン」をご覧ください。
まとめ
お問い合わせフォームプラグイン「MW WP Form」を開発中止することが、2023年9月に発表されました。
現在使用している企業の方は、早めに代替プラグインへの移行をご検討ください。
ただ、「MW WP Form」を完全に同等の機能があるプラグインについてはありません。
代替となるプラグインを紹介しましたが、どうしても機能的に不十分な部分があったり、カスタマイズの方法がわからないという場合には、独自のフォームを開発をプロに依頼するという方法もあります。
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