基礎知識 2018.10.17 2024.06.27
WordPressでサイト構築!企業・ECなどタイプ別メリットデメリット
WordPressは初心者でも簡単にサイト構築ができるツールです。
世界の1/3のwebサイトがWordPressを利用して制作していると言われるほど普及しており、企業サイトやECサイトから、ポータルサイトやメディアサイト、個人ブログまでその用途は様々です。
Webサイトにおいて、WordPressで出来ないことはないと言い切ることができます。
ただし、出来ないことはありませんが、得意不得意はあります。
WordPressが不得意なことを実装してしまうと、余計に費用や手間がかかることになったり、運用が大変になってしまいます。
今回はWordPressの特徴から、サイトタイプ別にWordPressで構築する際のメリット・デメリットまでをまとめてご紹介します。
サイト制作に当たってWordPress導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
WordPressの特徴について
まずはWordPressの特徴をおさらいしておきましょう。
WordPressはオープンソースで開発されているCMS(Contents Management System)です。
無料・有料共に多数の「テーマ」が配布されており、「テーマ」を切り替えることで、HTMLやCSSの知識がない人でも簡単にサイトの見た目を変更することができます。
また、サイトに特定の機能を追加する「プラグイン」も、無料・有料共に多数開発されています。
目次機能やカレンダー、人気投稿機能などを簡単に導入できるほか、カスタムフィールドの追加など運用を簡単にするプラグインもあります。
この多くのテーマ、プラグインによる拡張性の高さが、WordPress最大の特徴と言えます。
また、開発者と利用者が多いため、問題が起こった時も検索すれば簡単に答えが手に入るのも運営者の視点からすると嬉しいポイント。
WordPressでサイトを構築するメリット・デメリット
WordPressで出来ないことはないと言いましたが、メリット・デメリットは存在します。
それらを理解した上で、WordPressを導入するかどうかを決めていくと良いでしょう。
メリット
- テーマやプラグインを利用することで、構築の手間やコストが省ける
- 開発期間の短縮が見込める
- 運営・管理の手間やコストが省ける
一番のメリットは0からサイトを構築する時と比較して、手間やコストが削減できることでしょう。
サイトにお金をかけたくてもかけられない中小企業や個人にとっては、ローコストで開発ができるのはありがたいですよね。
また、最新情報のお知らせやブログ更新などは、WordPressを始めとするCMSが最も得意とするところですので、運営・管理の面でも大きくコストカットが見込めます。
また、ローカル環境の構築も「XAMPP」や「MAMP」をはじめ、非エンジニアでも楽に使える「Local」などもあるので、簡単に作成することができます。
デメリット
- セキュリティに気をつける必要がある
- テーマやブラグインのアップデートで不具合が出る可能性がある
注意が必要なのは、自社のサイト管理に問題がなくとも、テーマやプラグインなどにセキュリティホールがあった場合は、簡単にサイトをハッキングされる可能性があるので、厳格なセキュリティを求められる金融機関のサイトなどは、WordPressは向いていないと言えるでしょう。
また、テーマやプラグインは定期的にアップデートされますが、これによってサイトの表示や機能に不具合が出る可能性もあります。
利用者が多く、一瞬でも不具合を出したくないサイトの場合は、自社もしくはパートナー企業にテスト環境を構築して、テストしてから本番サイトをアップデートするといった手順が必要です。
WordPressのインストールは簡単!
WordPressのインストールは、驚くほど簡単に行えます。
事前準備を行って、手順通りに行えばエンジニアでなくても問題なくサイトを公開することができます。
WordPressサイト公開に必要なもの
WordPressでサイトを公開するために必要なものは下記となります。
- レンタルサーバー
- データベース
- FTPクライアント
サーバーやデータベース、クライアント、といった単語を見るだけで頭痛がするという方もいるかもしれません。
ただ、WordPressでサイトを公開するだけなら、それぞれの単語の意味を知らなくても、同じ手順を行うだけで公開が可能です。
WordPressサイト公開手順
WordPressをインストールしてサイトを公開する手順は以下のようになります。
- WordPress公式サイトからWordPressをダウンロード
- レンタルサーバーでWordPress用のデータベースを設定
- WordPressをサーバーにアップロード
- ブラウザでサイトURLにアクセス
- データベースの情報を入力する
- サイトの初期設定をしてインストール実行
各手順について詳しくは下記のリンクをご覧ください。
サイトタイプ別のWordPressサイト構築のポイント
ここからは、サイトタイプ別にWordPressでサイトを構築した場合のメリット・デメリットをお伝えしていきます。
もし、これからサイトを作ろうと考えている方は、自分のサイトがWordPressの利用に向いているかどうかの目安にしていただければ幸いです。
企業のコーポレートサイト構築のポイント
WordPressというと、『個人が無料でサイトを作るためのツール』と認識されている方は少なくありません。
実際、企業サイトをWordPressで作成するご提案をすると、「イメージが、、、」とか「デザイン大丈夫?」といった不安の声をよく聞きます。
ですが、WordPressで出来ることは非常に多岐に渡り、基本的にどんなデザインも対応は可能です。
ただし、競合他社と差別化しようとして奇抜なデザインや凝ったサイト構成にしようとすると、オリジナルでサイトを制作するのと変わらない費用がかかることは注意しましょう。
起業当初や個人事業主の方がとりあえずHPが欲しいという場合にも、最低限のコスト・手間でそれなりのデザインのサイトを用意できます。
事業が波に乗った段階でリニューアルを行う際も、同じようにWordPressを使うのであれば、データ移管がスムーズに行える場合が多いです。
構築・運営時の注意点
また、コーポレートサイトという性質上、セキュリティや保守面の対策はしっかり行う必要があります。
ハッキングなどでサイトの中身を書き換えられたり、WordPressをバージョンアップしたら画面が真っ白になってしまったりしたら、会社への信頼が揺らいでしまう事態にもなりかねません。
セキュリティ関係のプラグインでも一定の対策は可能ですが、中規模以上の企業なら担当者を置いたり、WordPressの保守サービスを提供している会社からパートナーを探すと良いでしょう。
コーポレートサイトのWordPress構築事例
株式会社博報堂
大手広告代理店博報堂のコーポレートサイトです。画像の見せ方が非常にうまいです。
博報堂コーポレートサイト:http://www.hakuhodo.co.jp/
楽天株式会社
皆さんご存知の楽天のコーポレートサイトもWordPressで作成されています。
楽天コーポレートサイト:https://corp.rakuten.co.jp/innovation/
ヤマサ醤油株式会社
歴史あるヤマサ醤油株式会社の企業サイトです。使いやすさと老舗の信頼感を両立しています。
ヤマサ醤油コーポレートサイト:https://www.yamasa.com/
ECサイト構築のポイント
ECサイトの構築方法には様々なものがありますが、WordPressでも十分に本格的なECサイトを構築することができます。
WordPressでEC機能を実装する場合、プラグインを利用するのが一般的です。
下記では、特に代表的なプラグインについて紹介します。
WooCommerce:無料/有料
一番最初にオススメしたいプラグインがWooCommerceです。
WooCommerceはWordPress.org(WordPress公式)が提供するプラグインなので、WordPress本体との相性が良く、拡張プラグインも多数配布されています。
また、「WooCommerce For Japan」で、日本語対応、日本向けのカスタマイズがされているので、安心して利用できます。
WooCommerce公式:https://wc.artws.info/
easy myShop:無料/有料
HTMLなどプログラミングの知識がなくてもECサイトを構築することができます。
数あるプラグインの中でもECサイトの機能が充実していることで人気があります。
無料プランでスタートして物足りなくなった時は、有料プランに移行すればスムーズに機能を追加することができます。
easy myShop公式:https://www.easy-myshop.jp/
Welcart:無料/有料
国産のECプラグインとして人気なのが「Welcart」です。
日本国内のEC事情に合わせたカスタマイズが特徴。何か問題が起こった時に公式のヘルプページが日本語なのは安心感があります。
Welcart公式:https://www.welcart.com/
ECサイトのWordPress構築事例
MODERN EYES
プレミアム・ノベルティグッズ等の企画・製作も請け負うECサイト。
使用プラグイン:WooCommerce
MODERN EYES:http://www.modern-eyes.jp/
大蔵屋
大倉屋は質屋さんの通販サイト。高級ブランドの商品の邪魔をしないシンプルなデザイン。
使用プラグイン:Welcart
無添加や
その名の通り、無添加の商品のみを扱うECサイト。コンセプトを活かすサイト作りが特徴。
使用プラグイン:easy myShop
無添加や:https://mutenka-ya.com/
ポータルサイト構築のポイント
ポータルサイトはWordPressが得意とする分野のひとつ。
情報の登録・更新や管理のしやすさが重要となるので、それらに特化したWordPressなどCMSが利用されることが多いです。
構築・運営時の注意点
ポータルサイトでは会員機能や検索機能といったカスタマイズが必要になることがあります。
これらの機能を付加するためのプラグイン等もありますが、最低限のWordPressについての知識がないと、サイトのテーマに合わせたカスタマイズが難しいことも多々あります。
ある程度、サイト制作にお金をかけられるのであれば、初期の構築に関しては専門のweb制作業者に依頼してしまった方が、結果的に時間とお金の節約になるということも。
初期設定後にジャンルや項目を追加する予定があるなら、制作会社に追加時のマニュアル作成をお願いしてみるのも良いでしょう。
ポータルサイトのWordPress構築事例
ふるさとチョイス(ふるさと納税の情報ポータル)
ふるさと納税に関するポータルサイト。検索機能やランキング機能が充実しています。
ふるさとチョイス:https://www.furusato-tax.jp/
Find Job!(転職ポータルサイト)
IT・Web業界に特化した求人情報サイト。求人関係のサイトは検索機能の充実が命です。
Find Job!:https://www.find-job.net/startup/
GENSEN(温泉・温泉宿情報ポータル)
全国の温泉と温泉宿の情報を検索できるポータルサイト。検索とブログの両機能を備え、デザイン的にもこだわりが見えます。
GENSEN:http://tcdwp.info/tcd050/
メディアサイト構築のポイント
メディアサイトとWordPressの相性が良いことは、直感的に理解できるかと思います。
新着記事の表示、カテゴリーやタグ機能、アーカイブ機能等、WordPressにはメディアに必要な機能がデフォルトで揃っています。
特に近年では、企業やサービスの情報発信手段として、オウンドメディア構築が盛んになっています。
構築・運営時の注意点
メディアサイトを作成する時に最も重要なのは、「誰に何を伝えるためのメディアか?」というコンセプトと、「メディアとしての目標をどこで測るのか?」という目標設定です。
企業がオウンドメディアを運営するのは、最終的なコンバージョンや売り上げを伸ばすことです。
最初に、メディアのターゲット(ペルソナ)を想定して、サイトのコンセプトをブレさせないようにしましょう。
また、メディアの効果測定は問い合わせなどのCV数で測るのか、最終的な売り上げで測るのか、はたまたブランド想起率などで測るのかも構築前に決めておきましょう。
これらが曖昧なままにメディアを作成・運営しても、手間とお金がだらだらと浪費されるだけという状態になってしまうため注意しましょう。
メディアサイトのWordPress構築事例
Tech Crunch(IT業界の情報・イベントメディア)
IT関係のトピックス・イベント情報を発信するメディア。大元が海外なので、海外サイトのような雰囲気があります。
Tech Crunch:https://jp.techcrunch.com/
バズ部(SEO関連のメディア)
SEO業界で一目置かれる存在であるバズ部のサイト。バズ部オリジナルテーマを使って作成されています。
マイナビウーマン(女性向け情報メディア)
マイナビが運営する、働く女性向け情報メディア。多様なコンテンツや企画で色々な記事を見てもらえるようなサイト設計。
マイナビウーマン:https://woman.mynavi.jp/
個人ブログサイトをWordPressで構築する
企業のメディアサイトと少し似ていますが、個人ブログや個人のアフィリエイトサイトでもWordPressはよく利用されます。
アメブロやはてなブログといった、ブログサイトから独自ドメインのサイトに移行を考える場合は一番有力な選択肢と言えるでしょう。
レンタルサーバーの設定やドメインの取得等、最低限の手続きや知識は必要になりますが、「費用が安い」「デザイン・機能面でも拡張性が高い」といった大きなメリットが魅力です。
運営時の注意点
どんなサイトでも基本的にアクセスを集めることが主目的となりますが、その際に重要なのがSEO対策。
SEO対策済みのテーマやSEO対策用プラグインも多数発表されています。
ただし、闇雲にプラグインを入れれば良いというものではなく、機能の重複やバッティングには最大限注意しましょう。
ただ、最近はユーザーに好まれるサイトがSEOでも上位表示される傾向にあるので、漠然とサイトが欲しいだけなら「気に入ったデザインのテーマ」+「all in one SEOpack」だけでも、ひとまずはOKです。
無料テーマでももちろん問題はないのですが、あとで物足りなくなることも多いので、最初から少しお金をかけて有料テーマを使うのが、セキュリティ面でも機能面でもオススメです。
サイト更新になれて余裕が出てきたら、SEOの知識をつけてカスタマイズしていくと良いでしょう。
個人ブログサイトのWordPress構築事例
ノマド的節約術
節約術を発信するサイト。企業が運営しているのかと思うほど、洗練されたUIと情報量で月間650万以上のPVがあるモンスターブログ。
ノマド的節約術:https://nomad-saving.com/
gori.me
主にiPhoneやMacなど、Apple製品に関する情報を発信するサイト。月間400万PV以上と個人ブログとしては圧倒的なアクセスを誇ります。
gori.me:https://gori.me/
ヨッセンス
香川県のプロブロガー・ヨスさんが様々なテーマについての記事を書いている『ザ・個人ブログ』。月間150万PVを達成。
ヨッセンス:https://yossense.com/
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、WordPressを使ってサイトを構築する前に確認しておいてもらいたいことを、サイトタイプ別にお話ししました。
webサイトで出来ることは、基本的にWordPressで実現することができます。
ただし、WordPressはあくまでwebサイトを制作するための手段の一つでしかありません。
制作しようとしているサイトがどんなサイトなのか、必要な機能は何か、ということを確認して最適な方法を探しましょう。
WordPressが得意なのは、記事の管理や更新、ユーザー管理といった点です。
逆に奇抜なデザインや独自のサイト構成は苦手ですし、セキュリティやバージョンアップに伴う不具合に関しては、何らかの対策を行いましょう。
実際にそれぞれのタイプのサイトを運営していく時に、必要になる情報は別の記事でご紹介していきますので、そちらもお楽しみに!
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